オフィシャルブログ

第17回フォークリフト雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社エコノリース、更新担当の中西です。

 

~“最適一台”~

 

「どのフォークリフトを選べば正解?」——答えは現場の仕事と導線にあります。価格だけで決めると、旋回できない/持ち上がらない/電池がもたないなどの“あとから問題”が起きがち。ここでは用途→環境→スペック→運用→コストの順で、失敗しない選び方をまとめました。


1|まず“仕事”を定義する(Use Case)

  • 荷姿:パレット、ロール、長尺(鋼材・木材)、紙ケース 等

  • 最大重量×重心:例)1.5t/500mm、2.5t/600mmなど定格荷重の基準を明確に

  • リフト高:ラック最上段+安全余裕(100〜200mm)

  • 頻度:1時間あたりのリフト回数/走行距離

  • 導線最狭通路幅(AST)、スロープ勾配、門扉幅、床強度

ここが決まると、車種(カウンタ・リーチ・オーダーピッカー・ハンド)と容量帯が絞れます。


2|現場環境で変わる“向き/不向き” ️️

  • 屋内・平滑床:リーチ/3輪電動が小回り◎

  • 屋外・凹凸・長距離:エンジン式/4輪電動/空気タイヤ系

  • 低温(冷凍−25℃等)低温仕様(耐寒シール・グリス・ヒーター)+結露対策

  • 粉じん・水濡れ:キャビン・防塵防滴、湿式ブレーキ

  • 防爆・クリーン:専用仕様の可否を要確認(用途に応じて)


3|電動?エンジン?それとも次世代?⛽

  • 電動(鉛/リチウム):静粛・低振動・排ガスゼロ。短距離多頻度に好相性。

    • :導入コスト低め。充放電サイクル管理が要。

    • リチウム:**機会充電(こまめな継ぎ足し)**OK、低温にも強いモデルあり。停止時間短縮。

  • エンジン(ディーゼル/ガス)屋外・連続稼働に強い。燃料補給が速い。

  • 燃料電池:補給速い×ゼロエミッション。インフラ要件の事前検討が鍵。

総保有コスト(TCO)で比較:車両+バッテリー/燃料+充電設備+メンテ+停止損失を5年等で試算


4|スペックの“見落としやすいポイント”

  • マスト:2段/3段、フリーリフトの有無(低天井での積み上げに効く)

  • アタッチメント:サイドシフト、ヒンジドフォーク、クランプ、ローテータ等️

  • タイヤクッション(屋内)/空気(屋外)/ノーパンク

  • 視界:マストの開口・キャビン支柱、後方カメラ

  • 安全支援:速度制御、コーナースロー、人検知ライト/アラーム、アクセス管理(IC)


5|“現場で本当に回るか”は動線で決まる ️

  • 最狭通路幅(AST)車体長+荷役長+余裕実測必須

  • 交差・待ちを減らす一方通行化ピッキングゾーン分離

  • 充電・燃料ステーション導線と安全動線の両立(人車分離)


6|運用を強くする“3種の神器”

  1. テレマティクス:稼働時間、衝撃ログ、バッテリーSoCを見える化

  2. 点検アプリ:始業点検を写真+チェックでデータ化

  3. 教育特別教育/技能講習等に基づく安全運転+現場ルールの定着(※関係法令・社内基準に沿って実施)


7|導入ステップ

  1. ヒアリング&現地調査(荷姿・稼働・導線)

  2. 2案比較(例:1.5tリーチ×2台 vs 2.5tカウンタ×1台)

  3. デモ試走(ラック最上段・最狭通路・スロープで検証)

  4. TCO/ROI試算(設備含む)

  5. ファイナンス(現金・リース・レンタル・残価設定)

  6. 納入・教育・初期レビュー(1か月後にチューニング)


8|ケーススナップ

冷凍倉庫(−20℃)
課題:鉛電池で午後の失速/充電入替えロス
施策:低温対応リチウム×機会充電+ドア前に専用充電ポート
結果:稼働時間+25%/入替えゼロ/庫内騒音低減


9|見積もりの読み方

  • 本体アタッチメント電源/バッテリー充電設備保守運賃据付

  • 保証範囲(年数・消耗品・バッテリーセル)

  • 保守契約(年○回点検、駆付け、代車の有無)

  • 下取り(年式・稼働・外観の査定基準)


10|チェックリスト✅

[ ] 最大荷重×重心/リフト高/最狭通路幅
[ ] 屋内外/低温/粉じん/勾配の有無
[ ] マスト・タイヤ・アタッチメント
[ ] 充電/燃料ステーションの配置と安全区画
[ ] 点検・教育・保守体制/テレマティクス


まとめ ✨

“最適一台”は、現場の導線×荷役データ×安全運用から生まれます。
デモで確かめる→TCOで決める→運用で磨く。私たちは選定〜導入〜保守まで伴走します。

 

お問い合わせはこちらから!

apple-touch-icon.png